自転車に一度乗れてしまったら、乗れなかったときの感覚をもう一度思い出すことは出来ないのです。それと同じように、一度理解すると、理解していない状態を感じることは、とても難しいことなのです。子供たちの学力が低下した理由は、社会全体が子供の能力が低いと決めて、出来るだけ単純な問題の繰り返し練習を行い、全体像をつかむ環境を与えていないからです。
私がニュースでお伝えすることは、別の次元で起きていることで、まさか自分の子供にはそのようなことは起きていないし、特別な子供の話だと感じるのではないでしょうか。しかし、私がお話している子供たちは、器用にゲームはできるし、スマホもすぐ使えるようになります。ゲームがやりたいという欲望に対しては、見事なまでの感性を働かせることが出来ます。
売値の十五パーセント引きの値段の予測はつかなくても、問題は正解できます。どんな簡単なものでも、筆算で解こうとしますが、出てくる答えの予測はついていないため、違う答えが出てきても気づきません。正解を導き出せれば、そこに意味があることなど、見る必要がないのです。少数どうしの、足し算をするとき、どうして少数点の位置を揃えて計算するのか、子供に正確に伝えることが出来る大人がどれだけいるのでしょうか。桁の違う数字の積や商の計算の関係を、伝えることは、非常に難しいことなのです。
我々大人は、答えが正解していないのを見て、それは「こうするんだ」とやり方を言うことはしますが、法則を伝えることが、いかに難しいかに気づけません。隣にいて、丁寧に教えるから出来るのではありません。もちろんその先生が、子供の状況を理解し、相手を一人の人間として引っ張っていく手腕のある先生であれば、別ですが。大抵の場合、説明すれば相手はわかるはずだと考え、先生の側が自分が説明して満足します。そして目の前の問題を記憶させて出来ると安心し、別の方向から確認して、まったく繋がっていないことに気づいたとき、愕然とするのです。
たとえば商と積の関係について、大人は、単純に逆の関係にあると考えますが、初めて割り算を習う子供たちにとっては、積と商と余りの関係を捉えることは、とても難しいことです。
九九を使ったやり方を説明すれば、確かにすぐに出来るようになりますが、最初は量では捉えられていないということをこちらがわかるまでに、マザーアップルズでは、とても長い時間がかかったのです。自転車に乗れる前の感覚を忘れてしまったからです。
九九を覚えるのは小学校の二年生の二学期になってからですが、マザーアップルズでは、かなり早くから九九を覚えるのと同時に、数字だけ見せて九九を言えるように訓練を行います。二十七をみせて三×九が言えるように結構な時間を使ってマスターしてもらいます。こうして自在に操れるようになった子どもに、割り算を教えていきます。この時、私たちは最初から、やり方を教えることはしません。彼らが気づく環境をつくるのです。さてその方法は・・・・・
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