さて、自分がどこに向かうかを気づくために、指導者は向かう目的のはっきりとした鳥瞰図(ちょうかんず)を子供たちに見せる必要があります。その鳥瞰図(ちょうかんず)は、一つの方向からだけではなく、多方面から観える状態である必要があり、順番が練りこまれていなければなりません。
教育が社会に出る前の準備である必要の中に、勉強を通して、人間としての気づきを得るための機会だからではないかと思います。
マザーアップルズでは、子供たちに鳥瞰図(ちょうかんず)に示された問題を解くための、解説シートを別に用意しています。そのシートには、ごく詳細に解説された法則の使い方が記載されています。問題、法則、解答、解答補足が色分けされたシートに分けて書かれています。しかし、この色分けシートも子供にとって有効に使われるまでには、準備期間が必要な場合が多くあります。色分けシートは、主に講師のために存在しているといえましょう。講師が常に同じ言葉がけ、同じ法則で説明しなければ、混乱させさせてしまうからです。
間違ったところだけを指摘するだけでは、法則の使い方にまで及ぶことはありません。
以前は、このようなシートや問題プリントも、出来上がった(市販の)問題集を使っていました。もちろん、その問題集それぞれに良いところがあり、使い方を考えれば役に立つとは思います。しかし、どうしても望むようなものが見つからず、自ら作成したものを利用しているうちに、どんどん改良が加わり、現在のものが残っております。すべての教科で出来上がっているわけではないし、もちろん教科ごとに方法を変えなければなりません。まだまだ大変な道が続いています。
鳥瞰図(ちょうかんず)を観ながら子供たちが勉強しているところを観察していると、実に面白い発見があります。思った通りのことに気づいていないのです。法則を繋げるために、おかれたその順番も気づくまでには何度も見直しが必要です。機械的に答えが見いだせても、実際に法則の存在に気づいていないと、形が変わったらやはり解くことが出来ません。
鳥瞰図(ちょうかんず)の見方が浅いと、次の段階でやはり躓(つまづ)きます。しかし最初は、たとえ機械的であっても、一通りこの色分けのシートを使って繰り返し練習してもらいます。何度も見ているうちにスピードも上がって、スラスラと解けるようになります。プリントの内容を無意識に覚えこんでしまう癖のある子は、そこで法則の存在を頭の隅において機械的な作業に入ってしまう場合もあります。これこそ無意識に身につけた感覚を使います。自分でも出来るようになったと思い込んでいます。
そして教科書に載っている「まとめ問題」をやってもらったときに、初めてまだ使いきれていないことに気づくわけです。この時になって、鳥瞰図(ちょうかんず)に示された意味を腑に落とす場合も多いと思います。過去、私たちは多くの間違いをしてきました。丁寧に教えることが教育であると思い込んでいたのです。丁寧に説明しても、丁寧な教材も子供たちの気づきの発火とならなければ意味がないのです。
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