小学校の算数で、お母さんがおっしゃる事で、文章題が解けないという事があります。もし、このように相談されたとしたら、文章が読めない、国語力がないと考えます。文章題に慣れていないからだと思うでしょう。確かに文章題に慣れていないのは事実です。
計算ならできるが文章題は出来ないとよく言われます。しかし大抵の場合、実際には計算問題は、答えはだしていますが、理解しているわけではありません。計算問題を理解するとは、形が違っていても同じ種類の問題であるということが分けて考えられている状態です。大量に計算問題を解いて、その都度、感覚的に反応している状態ではなく、分類してどのパターンであるかを自分で分けて考えることができる思考ができている子は、計算結果に自信があります。つまり予測が立つのです。反応しているだけの場合、やり方は知っています。でも出てきた問題に、自分が見た記憶のある形を当てはめて動いているのです。
マザーアップルズでは、例えば、因数分解の授業では、(1)共通因数でくくれるもの (2)公式にあてはまるもの(五種類)すべてのパターンを、自分で分けるところからスタートします。方程式も加減のもの、乗法、除法、そこに少数と分数、分配法則を使った複雑なものまで、考えられるパターンを分類して一度にみせます。関数の授業であれば、比例、一次関数、二次関数の関係を一度に見せます。もちろんその学年に応じて分け方をかえますが、鳥瞰図(ちょうかんず)をみせて、そこから関連性を自らつかむ訓練を行います。
鳥瞰図(ちょうかんず)には、彼らが関連するのにもっとも苦労するであろうと、思われるポイントが繋がるように工夫されています。一般の問題集では、そのように組まれているものはありません。当然すべて手作りになるわけです。どの順番で関連性に気づくかを、組み立てるための鳥瞰図(ちょうかんず)の作成は非常に苦労します。基本を積んでいないから、問題が解けないと考えると、簡単な問題を大量に解いて、完璧になってから難しい問題へ移行していくのが、一般的な考えでしょう。しかし、私は過去、何年もその方法をとり、見たことがある問題に、機械的、悪く言えば野獣のように反応して、定期テストの点数は取れますが、一つ一つの単元の繋がりを全く分かっていない子を大量にみました。
バードアイ学習を行うと、最初はかなり戸惑います。しかし、今までの空をつかむような表情が、少しずつ変わっていきます。
この方法を実践するにあたって、もっとも難しいことは、生徒の側ではなく、講師の精神面にあります。
自分がどこを目指しているのかわからない指導者のもとでは、鳥瞰図(ちょうかんず)をみせても、子供たちはつかみ取ろうとすることはできません。目的を持たないリーダの下では、育つはずがないのです。さらに、多くの法則に気づくための、壁にぶち当たっている子供たちは、方向を変えて物事をみるたびに、一旦思考が壊れたような状態になります。彼らの状態を感じ取ろうとする感性がなければ、相手を苦しめるだけになってしまうのです。
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