相手の能力が低いと決めた時、相手はそれ以上の能力を発揮することはありません。自分が求める相手のレベルを十と考えて、相手が仮に一しか出来ていなかったとしても、その一を認めて自分で伸びていこうという力を引き出し伸ばせる指導者と、残りの九が不完全なことにこだわって、一つが出来ていることをも、つぶしてしまう指導者がいます。
相手をつぶしてしまう指導者は、相手を常にマイナスで見ています。「あの子は気が散っているから出来ません。」とか「この教材には、飽きてしまいました」とか、たくさんの言い訳を言いますが、そのほとんどは指導者の側の気が散っているのです。伸ばせる指導者は、どうすれば集中するのか、必死で考えます。教材が悪いなら、必死でどこが悪いのか探ります。
マイナスの感性を持てば、自分自身のどこが悪いのかを改善しようともせず、周りに原因があると考え、自分はいかにも正しいと主張します。本当に必死で相手を良くしようと考えている人間は、言い訳はしなくなるし、多くのアイディアが生まれてきます。そのように、必死で相手を観察している指導者が、自分自身を注目してくれていることに答えることは、子供たちの歓びと変わるのです。
マザーアップルズの教室の授業は、とても不思議な空間を作っています。先生と生徒といった、べったりした個別指導の授業でもないし、先生が一人に大勢の生徒のような集団の授業でもありません。学年もレベルもバラバラなクラスもあれば、中学三年生ばかりそろっている授業もあります。クラスの大きさもさまざまで、四人に一人とか八人に一人と補助の先生がついているとか、二人に一人の時もあります。小学二年生と中学二年生が一緒の時もあります。ほかの生徒に先生が教えている声は、自然に聞こえている環境です。自分と同じことをやっている場合もあるし、まったく違う場合もあります。すぐ近くでネイティブの外人講師が、英会話クラスをやっていることもあります。
みんな、それぞれの与えられた課題に取り組んでいます。あるときには、隣で注意されたことに反応して茶々を入れる子もいます。しかし、それを含めて、すべてがその子の与えられた環境です。彼らは、誰が褒められて、誰が進んでいないかも、体で感じ取っています。そうして自分の与えられた課題は、黙々とこなしています。最初、周りの進度に気がいって、適当に正解を出そうとすると、丸暗記脳でしかやれなくなってしまいます。しかし、簡単に丸暗記では出来ないようにプログラムが組み立てられているため、そのうち観念して、先生の話を聞き、自分自身の内側を観ていく方向に変化してきます。
自分を飾って何とか答えを出している段階は、その子が今まで入っていた環境から作り出している癖なのです。そこから抜け出た時に、一つ出来ていたことは、倍、そしてその倍というように変化していくのです。彼ら一人一人に真剣に声がけしている環境が、相互に良い結果を生んでいくのです。
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