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2012.07.09
No.136 『無意識行動 記憶』

 塾を始めた当初、実に不思議だと思ったことの中に、社会科が不得意だという子供が多いことでした。歴史や地理に興味がないのもさることながら、どのように勉強してよいか分からないという子が、とても多いのです。当時は、歴史背景をつかんで、記憶すればよいだけであるのに、何がそんなに難しいのだろうと考えていました。
 人が何かを記憶するということについて、当時それほど難解なことだとは考えていませんでした。理解と記憶は無意識に同時に起きているような錯覚をしていたように思います。記憶していれば、理解していて当然で、同時にそれは使えるようになっていると思っていました。しかし、多くの子供たちの勉強している状態を近くで、出来るだけ感じ取ろうとしたとき、彼らは、その意味を記憶しようとする意思を働かせているというよりは、
何度も繰り返していると、記憶が起きるという感覚を使っているように感じることが多くあります。かつて私は、何度も足し算を九九のように暗記する子供の存在を取り上げました。当時の私は、記憶に頼る勉強が悪いことであるかのように感じていました。子供たちは自分の意思でそうしていると思っていたからです。確かにテストの前日に、意味が分からなくても、丸暗記して出かけて、テストで出題されたときに、そのまま書いて、何点か獲得した経験は、少なからず誰にでもあると思います。しかし、多くの人間は、その意味を記憶できる時間を十分持ちながら、記憶したことを使うことが出来ていないことに気づけないのです。駅の時刻表を覚えても、実際に電車を乗り継いで、遠出したことがなかったりするように、知識として記憶しても、そこに意味を見出さなければ、使うことは出来ていないのです。自分では使えていないとは、ほとんど気づいていないようです。
 この状態では、
時間の経過とともに、1時間は60分であると知っています。1kmは千メートルだと言えます。しかし単位を変えることは出来なくなります。因数分解の解の公式は言えますが、自在に使うことは出来なくなります。これだけを聞くと、複雑な問題を解くことができないと思うでしょう。彼らは一時期、まるで理解して出来ているかのような動きをしていたのです。普通は、理解したことを忘れたと考えるでしょう。私はある頃から、彼らの記憶そのものに、理解しようという意思が働いていないことに気づきました。何度も何度も同じような単純なものを繰り返していると、自然に単純なものに反応して動けるようになるはずです。ちょうどラインに入った作業者のように、機械的に次の部品に反応していくのと似ています。最初は、注意していた部品の違いも、数多く反応することで、体が次の部品を入れることを記憶するはずです。
 私たち大人は、与えられた環境の中で実に従順に反応させた結果、マウスを自在に操るように、
無意識に作業を覚えてしまえるすごい能力を得た代わりに、歴史背景を理解する洞察力のような、物事の裏に流れる意味をつかむことを、伝えていないことに気づいていないのです。

続く

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