人に物事を伝えようとしたとき、伝える側が、根底に基本概念をもっていなければ、目的地まで行くことは出来ません。しかし、基本概念がしっかりしていたとしても、忘れてはならないことが、いくつもあります。
相手が伝えたことを理解できているはずだと思い込んだ固定観念をもってしまいがちだからです。一つ一つの物事の繋がりを考えずに、表面上だけを整えることが癖となっている子どもは、丸暗記する量をとても起用に広げることが出来ます。本人も無意識に、形を整えてしまうため、それが基本概念によって繋がっていないことに気づいていません。
例えば、英文をSVO(主語・述語・目的語)の構造に分けて説明しても、相手はルールを使わず、物凄く早く英文を丸暗記します。しかし、同じ構造の別の文章をつくらせると、構造をまるで理解していないことが分かります。多くの人が、英語は教科書を覚えてさえすれば、高い得点が取れると思っています。しかし、一度、法則を使わないで丸暗記する癖をつけてしまうと、どんなにルールを伝えようとしても、頑固に表面を整えようとします。このような癖がついてしまった子どもたちを修正するには、基本となる法則を繰り返し同じ声がけで伝える必要があります。
伝える側からすると、同じことを言っているつもりでも、全体がルールによって繋がっていない人間にとっては、一つ一つがばらばらに存在しているのです。できる限り同じ方向から、同じ声がけをしないと、混乱することになります。そして身近な目的地までは、できる限りスピーディーに連れて行くことです。
例えば漢字の練習をすると考えましょう。教室で行っているのは、最初から子供たちが習う一年分の漢字を、見せて、紹介するところからやります。部首に気づいてもらうことからスタートすると、漢字を苦に感じることなく覚えることができます。
まず大きく大局的に見て、スピーディーに近い目的地まで連れて行かれた後に、その細部をつめていけば、忘れることなく記憶します。例えば漢字であれば、同じへんやつくりとか、象形文字や会意文字や形成文字などのルールを伝えながら、つなげていくことです。
漢字が大嫌いで読めない、書けない、使えないという子どもが増えていますが、これは全体像を見せず、共通のルールに気づかせずに、少ない文字をたくさん書き続けることによって、その場だけ丸暗記する癖が付くからです。
応用力を備えた思考をつくるには、できる限りスピーディーに目に見えた目的地まで進むことによって縦に繋がったとてもアバウトなループを、まず作ることです。縦の繋がりを繰り返し練習しながら、アバウトなループが見えてきたら、細かい途中ループを整えていくのです。
このとき伝える側が、縦のループが出来ていないうちに、基本ルールの方向をずらさないことや、細かい訓練に入らないように注意しなければいけません。途中の細かい訓練は、つなごうとする縦のループを形成できずに壊してしまいます。
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