マザーアップルズ<NEWS/正しい間違い/素直な気質を育む/意志の方向/感性を磨く/無意識行動/解決方法/歩み/関係性の病>
<幼児/未就学児童/小学生/中学生/高校生/刈谷/高浜/安城/碧南/半田/東浦/刈谷市/高浜市/安城市/碧南市/半田市/知多郡東浦町>

マザーアップルズ
マザーアップルズ マザーアップルズ・プレスクール マザーアップルズ・小学校入学準備・低学年学習指導 マザーアップルズ・小学生 中学生 個別レッスン マザーアップルズ・高校生 個別レッスン
マザーアップルズ NEWS
マザーアップルズ
2012.03.12
No.119 『解決方法2 固定観念(2)』

 小学校の教科書が去年改定され、今年は中学校の教科書の改定です。新課程の教科書を見ると、今までは上の学年でならっていた内容が、下の学年におりてきています。ここで感じることは、事態を悪化させてしまうだろうということです。
 子どもたちの学力が低下しているため、ゆとり教育による歪を解決する目的で、今までよりも、はやく知識を入れることが解決であると、捉えられているようです。例えば、今までは中学にはいってから初めて学んでいた方程式を小学校の六年生で習います。しかし、方程式を扱うのであれば、しっかりと等式の性質を理解する必要があります。負の数を理解した後のほうが、等式の性質は理解しやすいのですが、中途半端に方程式を先にやると、かえって混乱します。物事を理解していくには、基本概念がしっかりとしている上に、積み上げる必要があるはずです。
 中途半端に方程式のやり方だけをつまみ、何も理解することなしに、中学校にはいってから、負の数を学んで、方程式を学ぶときには、すでに方程式は学んだものとして、とても中途半端なところから、授業が始まるのでしょう。学ぶ順番は、物事の理解の上で、とても重要なことだと思います。
このように中途半端な知識だけの、内容の薄い項目だけが増えると、益々、強烈な訓練によって意味のない記憶に残す方法を選ばざるを得なくなるのでは、と思えるのです。小学校で方程式を学んだのだから理解している前提で授業が始まるのだとすれば、恐ろしいことです。

 
もう一つの重大な固定観念は、すでに学んだことは、備わっているはずだと思い込むということです。中学生にたくさんの時間を使っても、まったく理解を得られない場合は、小学生の低学年で身についているはずだと思われる基本概念が感覚として、身についていないことが多くありました。
 今までにも、何度かニュースでお伝えしましたが、例えば、角度を大きさで捉えていない、数の大きさを感覚的に捉えられていないなど、その子の学年の問題を、何とか解こうとしているので、絶対に備わっていると信じていることが、腑に落ちていないとは思わずに授業をして、失敗してきました。
基本概念が感覚として腑に落ちていないのに、上に積み上げようとしたとき、どれだけ長い時間説明しても、相手は理解せず、正解するために、答えを丸暗記する子が増えます。また一方では、教科書の順番がおかしいために、理解することができずに、落ちこぼれていく子が出てしまいます。
恐るべきことは、理解しようとする子がおちこぼれ、丸暗記して正解を得る子が、ある時期までは、能力の高い人間として、認められるということです。
 この問題を解決するためには、中途半端な知識の早送りではなく、
指導する側が、常に鳥瞰(ちょうかん)で物事を捉え、自分がどこに向かって指導しているのか、下から上に向かって繋げようとする、ぶれない姿勢を貫くことだと思います。相手に伝わらないときは、指導者が行先を伝えられなかったと真摯に受け止められる心構えが大切です。

続く

<<< NEWSトップへ戻る

【キーワード】
マザーアップルズ バード・アイ学習法 エレメント・チェック 解決方法 固定観念 小学校 中学校 教科書改定 新課程 学力低下 ゆとり教育 歪 方程式 小学校六年生 等式 性質 理解 負の数 基本概念 学ぶ順番 記憶 小学校低学年 角度 大きさ 数 感覚的 正解 答え 丸暗記 指導する側 鳥瞰(ちょうかん) 指導者